2016年3月22日火曜日

基本功とストレッチ

火曜日のお教室では、「基本功」と呼んで太極拳の基本的な動きを10分くらいやったあと、ストレッチをしてからお教室の内容がスタートします。

先生に「どうしてストレッチよりも先に基本功をやるんですか?身体がカチンコチンでやっても意味あるんですか?」と質問してみました。

答えは「YES」でした。お教室に来たばかりだと、電車に乗ったり、自転車や歩きできたり、みんなまだ身体が「太極拳向け」になっていないから、まず基本功をやるんだそうです。

先生の考えでは、基本功とストレッチは別の種類のもので、両方やるのが一番いいんだろうけど、ストレッチは、必ずしも太極拳をやるのに必要ではない、とのことでした。

「じゃぁあお風呂のあとはストレッチだけやるとか、必ず2つセットじゃなくて、片方だけやっても効果があるってことですか?」と聞くと、やはり答えは「YES」でした。言われてみると、先生の推手のお教室では準備運動にストレッチはしません。48式のお教室だけです。

ためしに、別のお教室の前に10分弱くらい、火曜日にやっている基本功をやってみました。そのお教室に出ると、終わったあとの疲労感はもちろん、次の日必ず筋肉痛になるんです。それがなんと、基本功をした日は疲れもあまり感じないで、翌日以降の筋肉痛もありませんでした。身体がゆるんでから練習を始められたのが、よかったのかなと思います。

2016年3月19日土曜日

身体のクセと付き合う

神奈川県大会で、これまた別の、最初のサークルでお世話になった先生に挨拶したら、先生はご自身から会話を続けようとされました。「前は悪いクセがあったじゃない?クセが直って、素直な太極拳ができるようになったんだってね」先生は去年の県大会で私の表演を見た人から聞いた、とニコニコされていました。

先生は生徒の成長を褒めてくださったのでしょう。しかし本番前の私にはかなりショックな言葉でした。

「弓歩で膝が中に入る」「姿勢が猫背」「腰が反る」…実際私は引っ越し先で今の先生についてから、相当な苦労をして身体のクセを直してきました。「弓歩は前足重心蹴り出し45°」「歩幅は小さく」…正直、私は套路と形だけを教え込まれた最初のサークルで、太極拳の悪いクセが付いたと思っていました。

でも今思えば、最初のサークルの先生方が、私が一つ動くたびに束になって注意しようとしたのは、私の「悪いクセ」を直したかったのでしょうね。
結局私の「悪いクセ」は、太極拳を始める前、今まで生きてきた中で蓄積されたのだと思います。私は太極拳をしていないときも猫背で腰が反っていました。

ある先生は、このようなクセを、現代生活の中で身体に染みこんでしまった「悪い習慣」とおっしゃっていました。太極拳で、何十年も続けてきた身体のクセを直す機会をいただいたことは幸運だったと思います。

2016年3月18日金曜日

歩行練習をする余裕はないけど…

3月16日の読売新聞「ヘルスQ&A」で、「インターバル速歩」というトレーニングが紹介されていました。速歩きとゆっくり歩くのを3分ずつ交互に繰り返して、筋力や持久力をつけるというもの。

私はお教室で歩行練習(「野馬分鬃」の足だけを、上半身はなるべく自由で)を2時間やり、猛烈な筋肉痛になったのがきっかけで、外出時は「インターバル速歩」に近い歩き方をしています。
私の場合は、骨盤周りの筋肉をほぐすこと、少しでも脚力を付けることを目的にしています。最近は歩行練習で筋肉痛にならなくなりました。

まずは荷物です。リュックサックなど背負える荷物にして、なるべく中身も軽くします。買い物で荷物が増えても、なるべく手提げで持ち、背中の荷物は増やさないようにしています。

姿勢は「含胸抜背」と「沈肩墜肘」。あごを引いて肩甲骨を下げ、背中は楽に伸ばします。私は、速さ破棄にしないで、ともかく意識が続く間は、開ける限り大股で歩いています。ピーンと伸ばすのでなくって、鞭をピシャッと振るイメージで、蹴るように足を前に出します。(「蹴るように」というのは、結婚式で介添えさんが教えてくれたきれいな歩き方です。)足は必ず、かかとから着地させて、足首の力が抜けた状態で、柔らかく全体を地面に付けます。
腕は、両手が空いているときは、ブラブラっと楽な状態で大きく振っています。

太極拳を始めた頃、意外と、重心を完全に移して歩く、というのができていませんでした。片方の足に体重が全部乗ったな、と思ってから、次の一歩の足を出すんです。今は、階段を上るときに特に意識しています。


2016年3月16日水曜日

神奈川県大会(2016年)の思い出

今日はちょっとセンチな話。

県大会で本番の表演中、24式太極拳の「閃通臂」から転身しようというとき、壁際に、引っ越す前に通ったサークルの先生が目に入りました。
嬉しくて思わず「搬攔捶」の払う左手はどこかへ行ってしまいました。でも、規定時間を過ぎていそうだったのに諦めないで頑張れたのは、先生のおかげかもしれません。

先生には年初の年賀状で「やっと身体にいい太極拳ができるようになってきて、楽しく練習しています」と書いたところでした。

先生は表演が終わりコートの脇に立つと、こちらに手を振ってくださり、いそいそとその場を離れて行かれました。去年の大会でお会いしたときは、大会で理事をされていて一日お忙しかったとおっしゃっていました。きっと合間に見に来てくださったのでしょう。

今回は本番は「気持ちよく太極拳をした」というより、後半時間が気になって焦ってしまいました。その分、会場で先生、先輩方にお会いできて笑顔を交わしたのがよい思い出になりました。太極拳を長く続けていって、挨拶する方の数が増えていくのが楽しみです。

2016年3月13日日曜日

自分で練習しているときが、一番上手になるとき

今日のタイトルは、ある講習会で先生がおっしゃった言葉です。

以前は先生を見ながらやるのに慣れていたので、家で練習すると、変な癖が付きそうで怖かったんです。先生の言葉を聞いて、すごく励まされて、お教室がない日も、太極拳を練習してみようと思うようになりました。

実際、自分と向き合いながら、「あ、今胯が力抜けてなかった」とか、「肩甲骨が下がりきってない」って、今自分の身体がどうなってるか、自分に問いかけながら練習する時間って、すごく感覚を鍛える時間になります。

太極拳の姿勢の作り方とか、歩き方などなど。套路を思い出せなくてもできる練習があることも、最近やっとわかってきました。

県大会を終えた今日。また一年、太極拳が上手になるように、毎日コツコツ身体を動かしていきたいです。来年はもう一段健康な身体で表演したいです。

2016年3月8日火曜日

搬攔捶、攬雀尾

今日の火曜日のお教室では、私が県大会に出ると知った先生が、48式太極拳の中で、24式でも気を付けられることをアドバイスくださりました。簡単にメモのみ。

「(左)搬攔捶」
拳を突くときは、拳面がしっかり正面を向くように。

「攬雀尾(左掤捋擠按)」
「掤」ではおへそはしっかり正面を向く。なぜなら、下げる方の手で相手の腕を取り、ひじの少し上あたりの下に置いた「掤」の手をテコにして、腕を絞めるという用法だから。

弓歩の左右の足の間は拳1個分の幅を空ける。弓歩の後ろ足は、膝が中に入らないように。


2016年3月2日水曜日

「双峰貫耳」の用法

今日の話は、「ああじゃない、こうじゃない」色々意見が分かれるかもしれないので、ただのメモとして適当に流してお読みください。

昨日火曜日のお教室で「双峰貫耳」を練習していて…

「普段他のお教室では、(右蹬脚のあと)足が上がったまま両腕を下ろしきて払いなさいって習った気がするんですけど、今先生がされた感じだと、右足を着地させる強さと連動させて手を払ってるように見えたんですけど、足はいつ下げるんですか?」と質問してみました。

疑問を感じたのは用法の解釈が違うためでした。

日本連盟では、蹬脚のあと、相手の頭を両手で押さえて下ろしてきて、足でたたき割る、という解釈だとのこと。

先生の解釈では、頭を押さえる前に相手は手を出してくるだろうと考える。手を払う動作は相手の両腕を払っています。そのとき、片足で立っているより両足で踏んでいる方が強く相手を払うことができる。伸びてきた相手の両腕を下に払い、そのまま両拳は相手の腕の内側をなぞってこめかみを絞めます。

「検定や大会はどうしたらいいでしょう?」と聞いたら、まぁ、定式は弓歩になって相手のこめかみを絞めるタイミングなので、それまでの過渡動作は多少の違いも許容されるでしょう、とのことでした。


ちなみに、質問の話で横道にそれましたが、その日練習したのは、「双峰貫耳」で拳を作るとき、小指から握ってみましょう、という話。小指から握ることで、腕が内旋しやすくなり、また、足の指も連動して動くので、身体全体を使いやすくなるそうです。