2016年5月19日木曜日

倒巻肱(ダオジェンゴン)

火曜日の48式教室は「倒巻肱」の手を中心に習いました。

まず「肘底捶」から手を左右に広げるとき。右腕は特に脇を意識します。脇の下に風船が入っていて段々膨らんでいくような感覚です。肩→肘→手と順に、徐々に上がっていきます。(このとき、肩の力が抜けてないと腕が上手く上がりにくいです。)

続いて、後方の腕の肘を折り、前方の腕を手前に下ろしながら、後方の手を前へ押し出す動作。ここでは、前の腕の手首が、相手に上から掴まれているのを後ろの手で払いながら抜く、または、前の腕で相手の腕を掴んでいるのを引き込む動作をイメージします。

すなわち、前の腕は、自分の身幅の中心(おへその前くらい)に向かって引いてきます。このとき、真っ直ぐ引かないと相手の手から抜けないので、肘から下はあまり横や斜めにせず、手の平をタテにする意識で引きます。
真っ直ぐ引いてきた腕がお腹にぶつかるよりも前に、引いてきた相手をよけようとして、腰を回して相手を脇に逃がします。

後ろの腕は、套路としては、前の手の平の少し上を通って、やはり自分の身幅の中心に押し出します。このとき、手の平の小指の付け根側といいましょうか、掌外沿で相手の手を払うので、掌外沿を前にして手の平は水平に近い状態で前の手の平の上を通ります。両方の手の平が交差するとき、上下の距離はあまり大きく空けません。

また、押し出す手は、教本などでは「推掌(トゥイヂャン)」と説明されますが、手の平は立てません。定式で自分の前へ押し切ったときも、手首が自然とゆるんでいるので軽く浮いているくらいまでです。ぴたっと立ててしまうと、相手にさらに深くぐいっと曲げられたら、やられてしまうからだそうです。